若宮酒造株式会社(京都府綾部市、酒銘「綾小町」:あやこまち)の発行済み株式の98.8%を取得しました。
若宮酒造株式会社(京都府綾部市)への資本提携で事業成長を支援
夢酒蔵株式会社(ゆめさかぐらかぶしきがいしゃ、京都市、代表取締役・大邊 誠:おおべ・まこと)は、令和6年11月28日締結の契約により、11月29日に若宮酒造株式会社(京都府綾部市、酒銘「綾小町」:あやこまち)の発行済み株式の98.8%を取得し、11月30日開催の臨時株主総会にて同社の取締役社長に、夢酒蔵株式会社代表の大邊 誠が就任いたします。
若宮酒造株式会社の状況
若宮酒造株式会社は、大正9年創業、現在は綾部市内唯一の酒蔵となっております。創業以来、一貫した手造りによる質の高い酒造りを行っており、綾部の酒「綾小町」は地元綾部市民をはじめ、京都府中丹地域で絶大な人気を誇っています。近年は、オーナーで若手杜氏の木内康雄氏が腕を振るい、様々なタイプのお酒を製造していました。酒質への評価も高く、
また地元学生とのコラボした商品を企画販売するなど、新たな取り組みも積極的に行なっておりました。
令和6年3月1日早朝に、オーナー杜氏の木内康雄氏が酒造作業中の事故で急逝され(享年52才)、後継者不在となり事業継続が危ぶまれる状況となっておりました。特に令和6年度の酒造り期間への対応が急がれるところ、杜氏不在となり休蔵となる可能性もあるなかで、京都府事業承継・引継ぎ支援センターの紹介により、令和6年9月からは夢酒蔵株式会社と経営支援契約を締結し、夢酒蔵株式会社から酒造技術者の派遣・指導をうけ令和6年度の酒造を開始しています。
その後、現在の代表取締役である木内敏雄氏(康雄氏の父)の意向で、亡くなった康雄氏の「綾小町」に対する思いの継承を前提に、夢酒蔵株式会社が事業を引き継ぐ事となりました。
夢酒蔵株式会社の取り組み
夢酒蔵株式会社は、対象を酒蔵に特化したマネジメント・サポート・カンパニーとして、大手酒造メーカー出身のメンバーを中心に設立した会社です。株式会社京都フィナンシャルグループ傘下の京都キャピタルパートナーズ株式会社が運営する「京銀ネクストファンド」からも出資を受け、事業継続に前向きな地方・中小の酒蔵が輝きを取り戻すべく、新たな顧客開拓・技術的アドバイス・設備投資や後継者確保などの施策実施により、経営状況を改善向上させ、その永続的な繁栄を支援することを目的としています。特に後継者問題に悩む酒蔵へ様々な形でのサポートを行い、次世代へバトンを渡す役割を担っていきたいと思っております。 令和4年7月には、経営不振に陥った滋賀県高島市の吉田酒造株式会社の経営を引き継ぎました。現在は、京都キャピタルパートナーズ株式会社の支援を受けながら吉田酒造株式会社の日本酒製造・商品開発・販売実務を担い、既に大きな成果をあげつつあります。
日本酒業界を取り巻く背景
日本酒の出荷量は、1973年度のピーク時との比較で、現在3割以下に減少し、酒蔵の統廃合や廃業も見られる状況です。異業種への事業譲渡や海外資本の参入など、日本酒・酒蔵の経営にとって、とりまく環境も複雑化しています。一方、近年では全国的に名を知られた有力地酒銘柄が人気となり、日本酒関係のイベントが開催されると、女性や若者も含む多様な世代のファンでにぎわい、旧来とは異なる新たな日本酒のイメージが形成され、全国の酒蔵では若い担い手も誕生しています。全国に名を知られた人気ブランドなどは、その付加価値を武器に都市部の消費者の好評を得て活況であるのに対し、地元消費に支えられてきた多くの老舗酒蔵は、地方の人口減少や高齢化による消費減少のために売上の逓減が長らく続いています。また、後継者問題など経営面での課題も有しています。さらに、昨今のコロナ禍も酒蔵の経営に大きな影を落としています。
今後の展開
夢酒蔵株式会社では、吉田酒造株式会社や若宮酒造株式会社での取り組みを始めとして、今後も日本酒業界の担い手を確保し、育成する取り組みを広げていきます。これら中小酒蔵への経営サポートにより、日本酒文化の発展・継続に貢献してまいります。
会社概要
〈 夢酒蔵株式会社 〉
設立 | 2022(令和4)年1月 |
所在地 | 京都市右京区嵯峨天龍寺北造路町18番地 |
メンバー | 【代表取締役】大邊 誠 【取締役】松本広司 【取締役】嶋川賢一 【取締役】富田仁志 【取締役】藤 俊一郎 【監査役】西村典夫 【顧問】福田 繁(酒造技術) 【顧問】吉田 肇 |
〈 若宮酒造株式会社 〉
創業 | 1922(大正9)年 |
所在地 | 京都府綾部市味方町薬師前4 |
〈 京都キャピタルパートナーズ株式会社〉
所在地 | (本社)京都市下京区烏丸通松原上る薬師前町700番地 (事業所)京都市下京区烏丸通七条下る東塩小路町731番地 |
代表者 | 代表取締役 山本洋史 |
本件に関するお問い合わせ先
夢酒蔵株式会社
住所:京都市右京区嵯峨天龍寺北造路町18番地
電話:090-5466-0884(大邊)
メール:contact@yumesakagura.co.jp